ヒビレコ

日々のことつらつらと。

7年前の私の記事

この9年間ずっとスキー場で年を越してきました。2011年はNZで迎える旅行となりました。悪くないけどやっぱり雪が恋しいかな

初めの5回はただの急ぎ足旅行でしたが、去年の10ヶ月と今回の4ヶ月旅行は本当のNZを満喫する旅。特に当ても目的もなく、放浪する楽しみを精一杯感じています。時間の足らない日本人のいう「旅行」というのは目的が明確で○○に行って××を見て■■に参加し、▲▲というお店に行きたい。というかむしろ目的を必要とするんですね、時間が余った時の過ごし方が解らないのではないかと感じます。お金を使った楽しみ方しか知らないのかと、情けなくもなります。

この国に何万人もの旅行客が世界中から押し寄せます、中には日本人と同じように2週間だけの旅行をしている人もたくさんいますが、もっともっとのんびり過ごしている、湖畔やビーチを歩いたり、公園で転がって昼寝したり読書したり。残念ながら隈なくNZを旅してもそんな日本人を見かけることは殆どありませんでした、NZ流な旅行の仕方であるキャンピングカーで巡る人もわずかです。そして殆どの日本人旅行者はMOTELやコテージ、HOTELに泊まり誰とも接することなく帰ってしまう。1度もニュージーランド人と話さずに過ごす人がどれだけいるでしょうか、出来ない英語でもこの多国籍な国で出会う人々とこの国の美しさを語る努力をする日本人がどれだけいるでしょうか、Helloと自分から言わない日本人がどれだけいるでしょうか。

この国で学んだ事は多すぎて、その殆どがあまりにもシンプルであり、日本人に理解を求めるのは難しいと感じるものが多いのです。 便利性だけを追求し、溢れる情報とモノに囲まれながらもさらに不満の多い日本。そして多くの人がその早すぎる情報の移り変わりに全然着いていけなくなっている有様。それでもそこにしがみ付いていないと生活出来ないのでしょうか?

日本以外の国々では1ヶ月以上のバケーションをとり海外旅行を楽しむのが一般的です。彼らだって働いています、特別な金持ちでもありません、小さな子供もいます、日本と同じように24時間稼動している会社だってあります、それでも楽しむ”時間”を持って普通に生活しています。日本人だけがもつ"出来ない"特別な理由なんて何もないんですね。

私は自然だけを求めてNZに来ているわけではありません。でも自然を楽しんだ後に思い知らされる日本との違いがたくさんありました。アウトドア人間でなくても、この国に来れば色んなことに挑戦したくなる、それは自然が美しいだけの理由ではないと思います。日本だってNZに負けない美しい自然を持っていますが、一部の趣味を持つ人しか自然を楽しんでいないのは何故でしょうか。「若い頃はよくスキーに行った」「子供が出来るまでは色々遊んだ」というセリフをイヤというほど聞きました。どうして今はしないのでしょうか。太ったおばちゃんが朝一にサーフィンにやって来ます。仕事帰りに犬の散歩がてら湖畔で竿を投げながら歩いてる人がいます。ベビーカーを引いて50kmのGreat Walkを歩いてる家族がいます。夫婦でPubに行くのが普通です。どうして日本では有得ないのでしょうか。

NZや海外で知らされた事をここに書ききるのも難しいこと。でも旅をする発見と楽しみを知ってもらうには、経験者がそれを伝えなきゃいけない。2010年は1年かけてそれをどうやって人に伝えようか悩んだ年でした。2011年はその下準備。まだまだ先は遠い。 自分の特技は昔から”集中力”だけ。。。。その先に自分が描くプロジェクトは無数にある。色んな迷いがある人、旅をしたい人に強くメッセージを残せる仕事がしたいと思うようになりました。

海外で滑るほどスキーが上手くないとか、英語が出来ないから行けないとか、そんな強情な言い訳をこじつけて一方的に経験者を羨む人もやっと最近減って来たのかなと感じます。 たくさん無駄な事をして、遠回りして、たくさんの事を捨てないと、意味の有無なんてわからない。言い訳でそこから動かない人が、先で得る意味や本質を知る事なんて出来ません。海外に関して言えば、周りが思うほど楽しくないです。8割くらい踏んだり蹴ったり。でも2割にスペシャルプライスレスなものがある、それだけをまた感じたくて飛行機に乗っちゃうだけのことです。

海外から教わるのは日本人の責任転嫁の多さ(責任の所在を求める)、単独行動できないが居場所や縄張りは求める、ひねくれた価値観、つまり・・・勇気がないってこと。そして勇気ある人を変わり者呼ばわりしたり、僻んだ目で見るという事。最近、世界を放浪旅行する若い子が増えています。卒業したら就職なの?、あのオッサンみたいになりたくない、ちゃんとそんなレベルの事から疑問に思えるだけでも今までの日本には無かったこと。疑問を持つことが全ての勉強になり、結果的に放浪じゃない旅をして帰ってくる。

でもやっぱり色々不安。。。という子たちがたくさんいる。勇気をもって1歩外に出るお手伝いが出来たらいいなぁと企んでいます。